OUR JOB

技術営業の仕事

次から次に現れる難関、むしろ、腕の見せどころです。

半人前の営業が巣立ちを迎えた、
怒涛の1週間。

大きな転機が訪れたのは、入社4年目のこと。
まだ営業のキャリアも浅く、小さな案件を担当する日々を過ごしていたとき、
社内に一本の電話が鳴り響いた。
聞けば関東のとある企業が、
電車のホームに設置するホームドアの
板金加工部品を依頼できるメーカーを探しているという。
しかし、納期がとてつもなく厳しい。
通常、どんな板金加工部品でも量産開始までに3ヵ月は準備期間を設ける。
そこを「明日にでも欲しい!」との話。
それは流石に無理だろう…。
ところが!上司が下した決断は『GO』。しかも営業担当は自分。
それから怒涛の日々が始まった。
電話があった次の日には打合せを済ませ、その翌日には試作品をつくり、
量産が動き出すまでになんと1週間。
これがどれだけ大変だったか。
新規の製品だけに、資材調達、製造工程、協力会社さんまで、
モノをつくるための仕組みをゼロから立ち上げた。
その責任者は自分。うん、ここだけの話、泣きそうでした。
それでも1ヵ月も経たないうちに量産がうまく回り始めたときは、嬉しかった。
やっと、一人前の仕事ができたと思った瞬間でした。

自分が、会社を支えているという
自負を胸に秘めて。

それから数年。
そろそろ自分も一人前の営業になったかなと自信を持ち始めた頃に、
やってきました、第二の難関。
担当の大手生産設備メーカーに納めていた板金部品。
それまでは月産200台の生産台数だったものを、
1年後に1500台に増産して欲しいと言う。
1年あれば大丈夫…と思うなかれ、これは大変なこと。
そもそも生産量を約8倍に引き上げるには、
今の生産方法では絶対に無理。
そこで、まずは一から工程を組み直す。
例えばレーザー加工の工程をプレス加工にする。
そのためには製品構造そのものを変える必要があるから、
200個にも及ぶ構成部品の一つひとつを精査していく。
そうしている間にも、増産のための資材を手配する。
中国工場で製造できる部分は作業を振り分ける。
出荷の際のトラックを確保する。
次から次に出てくる難問をクリアすること一年。
ついに月産1500台の体制をつくりあげたときの喜びは格別でした。
だから、順調に動く生産ラインを見ながら、
密かに、自分は確かにこの会社を支えているんだと、
少しいい気になっていたとしても、どうか許して欲しいのです。

プロフィール紹介

豊吉隆生(とよしたかお)

入社:2008年
所属:営業部 営業チーム

就職活動時はSEを目指すも、複数のシステム会社を回るうちに「自分には合わないかも」と感じ、モノづくり業界に方向転換。その中で出会った日東社員の人柄に惹かれて入社を決めた。